

私たちは、生活困窮者自立支援制度の理念に基づき、相談を入口として、家計、住まい、健康、家族関係、社会参加、就労など、生活全体を一体的に捉えた支援に取り組んでいます。
これまで行政から就労準備支援事業を受託し、長期間の離職、ひきこもり、対人関係への不安、心身の不調、生活リズムの乱れ、家族関係や経済面の課題など、複数の困難を抱える方々を支援してきました。
生活困窮に至る背景は一人ひとり異なり、単に就職先を紹介するだけでは根本的な解決につながらないことがあります。本人の生活歴や健康状態、家族関係、経済状況、社会とのつながりなどを丁寧に把握し、本人の意思と選択を尊重しながら、無理のない支援計画を組み立てることが重要です。
私たちは、これまで地域で取り組んできた、ひきこもり・不登校支援、居場所づくり、学習支援、生活困窮者支援、女性支援、武道教育などの実践を生かし、制度や分野の狭間にある課題にも柔軟に対応しています。必要に応じて行政、自立相談支援機関、福祉・医療・教育機関、地域団体などと連携し、支援が途中で途切れない体制づくりを進めています。
就労準備支援では、直ちに一般就労を求めるのではなく、生活リズムの安定、自己理解、対人関係、社会参加、就労体験など、その方の状態に応じた段階的な支援を行います。本人が自信と自己有用感を取り戻し、自分に合った形で社会とのつながりを築くことを大切にしています。
また、今後さらに力を入れていく分野が、家計改善支援です。家計の課題は、収入の不足だけでなく、税金や公共料金の滞納、債務、住居費、医療費、家族全体の生活状況など、さまざまな問題と結びついています。
家計改善支援では、収支や債務、滞納状況を本人とともに整理し、生活上の課題を「見える化」します。そのうえで、利用できる制度や相談窓口への橋渡しを行い、本人が自ら家計を管理し、安定した生活を継続できる力を身につけられるよう支援します。
私たちが目指しているのは、就労だけを目的とする支援ではありません。自立相談を入口として生活課題を整理し、家計を整え、社会参加や就労に向けた準備を進める――その一連の過程に切れ目なく伴走することです。
一人ひとりが自分らしい生活を取り戻し、再び地域の中で歩み始められるよう、これまで培ってきた実践力と地域とのつながりを生かし、重層的で継続性のある支援に取り組んでまいります。