代表挨拶
特定非営利活動法人ココロのベースキャンプのホームページにお越しくださり、誠にありがとうございます。
私たちは、平成5年に武道教育事業(こども空手教室・総合格闘技教室)を開設して以来、不登校・ひきこもり・いじめ・家庭内暴力・軽度発達障害など、様々な悩みを抱えるご家庭の相談を多くお受けしてきました。こうしたニーズに応えるため、平成15年に特定非営利活動法人総合格闘技道場 武門會として法人化し、地域の不登校支援・ひきこもり支援に本格的に取り組み始めました。
また、「学校には行けないけれど道場には通える」という子どもたちの姿に向き合い、教場内で学習支援も実施してきました。基礎学力を確保し、いつでも学校復帰ができるよう下支えを続ける中で、当時はまだ社会的理解が十分でなかった軽度発達障害(ADHD・ASD・LD)、さらには統合失調症などにも誠実に向き合い、試行錯誤と失敗を重ねながら、現在の支援スタイルを築き上げてきました。
その後は、自立援助ホームの運営や生活困窮者自立支援事業など、行政からの委託事業にも取り組み、支援の幅をさらに広げています。
法人化当初の名称は「総合格闘技道場 武門會」でした。武道教育の根幹は「礼節」であり、「挨拶ができる人間であること」を最も大切にしてきました。大人になったとき、礼儀を欠く人は社会から排除されてしまう──そうした現実を見据え、子どもから大人まで一貫して礼儀を重んじてきたのです。
フルコンタクト空手の厳しい稽古を通じて心身を鍛え、多くの大会で優勝を果たしてきたのも、こうした姿勢の積み重ねの結果でした。その子どもたちも今では家庭を持ち、時代の価値観も大きく変化しました。そうした変化に合わせる形で、令和2年に法人名を「ココロのベースキャンプ」へと改名しました。
この名前には、「ここを巣立った子どもたちや、支援を受けた人たちが、いつでも安心して戻ってこられる“居場所”であり続けたい」という深い思いが込められています。
人生につまずき、道に迷う時、人は誰しも心の拠り所を必要とします。
自分とは何者なのか、何を大切に生きていくのか、自分の存在意義や役割を見つめ直し、再び自分の足で歩き出す──
それが私たちの目指す「ココロのベースキャンプ」という居場所です。
人生は「他者との競争」ではなく、「自分との対話と挑戦」です。
そして、人は誰もが孤独を抱えて生きています。だからこそ私たちは、自己有用感と自尊感情を取り戻し、心を癒やし、もう一度歩き出す力を育む“居場所”でありたいと願っています。
これからも、私たちにできること、私たちにしかできないことを礎に、支援の質を磨き続け、地域社会に欠かせない存在となるべく、真摯に歩んでまいります。
今後とも皆さまの温かいご支援・ご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。